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サブブランドとは?
企業がサービスを市場に出すとき、ブランドは必要不可欠なものです。
消費者は、そのブランドによってサービスを認知し、契約して消費していくことになります。
通信業界でも、サブブランド戦略は決して珍しいものではありません。IIJでは、法人向けサービスでは企業名をそのまま使ったIIJをブランドとしていますが、個人向けサービスでは「IIJmio」という異なるブランドを活用しています。
OCNモバイルONEはドコモのサブブランド?
auのサブブランドはUQモバイル、ソフトバンクのサブブランはワイモバイルとなっていますがドコモにサブブランドはありません。
ドコモは電気通信事業法第30条の規制対象で、NTT comは同社の「特定関連法人」として指定されています。法規制によって、ドコモはOCNモバイルONEを特別扱いできないのです。
ドコモには電気通信事業法に定める「禁止行為規制」の対象で、NTTコミュニケーションズはその特定関係法人に該当するため連携は難しいのです。
その理由から、ドコモはNTTグループ企業を含む全てのMVNOに対して公平かつ公正な条件で回線を貸し出しています。
OCNモバイルONEはドコモのサブブランドになる?
ドコモがNTTの完全子会社化になった後、NTTコミュニケーションズをドコモに移管するこ可能性があります。
NTTはNTTドコモの完全子会社化によって、NTTドコモとNTTコミュニケーションズ、NTTコムウェアとの連携を強化し、法人事業やサービス創出の強化、5G・6Gに向けた通信事業の強化などを推し進めています。
現在、NTTグループ再編で、NTTコミュニケーションズをNTTドコモへの移管が検討されています。
NTTコムがMVNOとして展開している「OCNモバイルONE」がドコモに移管となれば、ドコモがOCNモバイルONEをサブブランド化して提供することになります。
OCNモバイルONEがドコモのサブブランドになったら端末安売りはどうなる?
OCNモバイルONEでは毎月端末セールを開催しており端末を安く販売しています。
ドコモのサブブランドになった場合、極端な端末割引を中止する可能性があります。
NTTドコモが仮にサブブランドを作り、OCNモバイルONEで端末を安く売れば多くのユーザーが殺到し、ドコモの収益が大きく減少することは間違いありません。
企業経営を考えれば当然の流れなのです。
OCNモバイルONEがドコモのサブブランドにすることを検討?
ドコモの至上命題は菅総理の要請である「携帯値下げ」を実現することです。
値下げを実現するために、ドコモは「サブブランド」を作って、あらゆる年代に支持されるサービスと価格をOCNモバイルONEで目指すことが考えられます。
NTTドコモがOCNモバイルONEをサブブランド化し、ドコモショップで販売すれば、しっくりくるでしょう。現在のOCNモバイルONEは専門ショップがありません。
NTTドコモの料金体系は現行プランと据え置きとなっており、菅総理が「大容量プランが世界に比べて高い」と指摘しています。
そこでOCNモバイルONEの大容量プラン「20GBプラン」を安めに設定することで、世界に比べても料金が妥当とすれば政府の指摘を解決させ全て丸く収まるでしょう。
OCNモバイルONEをドコモのサブブランドにせざるを得ない?
ドコモは菅総理が求める料金引き下げ要請に対して検討していますが、NTTドコモはあくまで利益を追求する民間企業なので、政府の要請とはいえ料金引き下げ実現は簡単に実現できるものではありません。
ドコモの料金を引き下げれば利益の大幅な悪化が懸念されます。
2019年度の決算では、政府の料金引き下げに端を発した規制に対応するべく新しい料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を導入した結果、利益は前年度比15.7%減と大幅な減益となっています。
更に値下げをすれば利益はますます減るばかりです。
そこでOCNモバイルONEをサブブランドにして展開する案が浮上しています。メインのドコモよりもサービス内容を簡素化し、コストを落とすことで低価格を実現するサブブランド展開です。
しているが、KDDIも2020年10月、UQコミュニケーションズがMVNOとして展開していた「UQ mobile」事業を承継してサブブランド化している。
OCNモバイルONEをサブブランドとして提供すれば、現在のメインブランドであるNTTドコモのサービス内容や価値を大きく変えることなく、料金引き下げにつなげらます。ドコモの利益を損なわずに済むのです。
NTTがNTTコミュニケーションズをNTTドコモに移管することを検討しており、今後両社の一体化が進む可能性が高いといえるでしょう。
OCNモバイルONEは、既にMVNO市場の中で比較的大きなシェアを持っており200万近いユーザーがいます。
ドコモが新たにサブブランドを作るより、すでに存在しているOCNモバイルONEを活用した方がメリットが大きいことから、NTTドコモがサブブランドを展開するとなれば最適な存在であるのはOCNモバイルONEでしょう。