LINEMOプライベートIP

LINEMOはプライベートIPアドレス

LINEMOはプライベートIPアドレスです。

プライベートIPアドレスとは、組織内のネットワーク(プライベートネットワーク)でのみ使用できるIPアドレスです。

オフィス内のネットワークや家庭用のネットワークなどでは、通常プライベートIPアドレスが使われています。

プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)は個々のプライベートネットワーク内のみで使うことのできるIPアドレスですが、同じネットワーク内で重複して使うことはできません。

そもそもIPアドレスとは?

IPアドレスとはInternet Protocol Adressの略称です。

インターネット通信における約束事(プロトコル)のひとつであるIPが定める、ネットワーク上の機器に割り当てられる識別番号のことです。

荷物を発送する時の住所のようなものです。

インターネットに接続しているスマートフォン、パソコンなどには必ずIPアドレスが割り当てられていて、IPアドレスを割り当てられることによって初めて、メールの送受信やウェブページとのやりとりが行えます。

IPアドレスは、通信を行う際のアクセス元(発送元住所)とアクセス先(発送先住所)を特定する役割を担います。

IPアドレスにはいくつか種類があります。代表的なものが、IPv4・IPv6、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレスです。

プライベートIPアドレス登場の背景

プライベートIPアドレスが生まれた経緯は、IPv4を利用する現在のインターネットではグローバルIPアドレスが43億個までしか設定できず、インターネットにつながる端末が増えるにつれ、IPアドレスの割当が上限が生じたためです。

そこで、LAN内に接続された機器には、グローバルIPアドレスとは別の、組織内のみで使用が可能なプライベートIPアドレスが割り当てられるようになりました。

そうすることで、グローバルIPアドレスの浪費を防ぐというメリットがあります。

プライベートIPアドレスの範囲

グローバルIPアドレスと同様プライベートIPアドレスも、アドレスの範囲によってクラスに分類されます。

プライベートIPアドレスはIPアドレスの管理機関への申請なしに自由に使用することができます。

以下の範囲で各機器に対して一意の値を割り当てます。

クラスアドレス範囲
クラスA10.0.0.0 ~ 10.255.255.255
クラスB172.16.0.0 ~ 172.31.255.255
クラスC192.168.0.0 ~ 192.168.255.255

グローバルIPアドレスとの違い

プライベートIPアドレスは企業などの組織内ネットワーク構築で使うアドレスです。

ファイアウォールなどの内側に置いて、インターネットに直接接続させない機器にはプライベートIPアドレスを割り当てます。

グローバルIPアドレスとは異なり、所定のネットワーク内で任意の値を設定可能で、同一のネットワーク内では割り当てられたプライベートIPアドレスを使ったデバイス同士の通信も可能です。

また、所属するネットワークが別々であれば同じプライベートIPアドレスを使っていても問題ありません。

プライベートIPアドレスを付与されている社内のPCでインターネットにアクセスしたい場合は、ルーターやファイアウォールを経由してグローバルIPアドレスに変換して接続します。

LINEMOはグローバルIPアドレスが利用不可

LINEMOでは、グローバルIPアドレスの利用不可です。

APN設定でグローバルIPアドレスに切り替えることもできません。

LINEMOではグローバルIPアドレスを利用できませんが、仮に使えたとしても以下のような問題が生じます。

バッテリー消費問題

グローバルIPアドレスは、スリープ状態で使用していない待ち受け状態でもバッテリー消費が多くなっています。

スマホを使っていないのにバッテリーが減るという現象が起こります。

バッテリー消費が激しい理由は、インターネット上の誰かから、不特定多数を相手とする通信、あるいは直接アドレスを指定した通信が発生した場合に、その通信に応答してしまいスリープが解除されるからです。

相手に悪意があってスリープ解除に至っているわけではありません。通信時の制御信号等も含まれています。

インターネット上の誰かが通信する度に端末が起きてしまう(スリープ状態でも起きる)ため、バッテリー消費が激しくなっています。

バッテリー高温問題

本来、バッテリーは使用すればするほど、バッテリー自体が高温になります。

使用する環境が高温になるような日差しが強い場所などでは、さらにバッテリーが熱くなり、劣化して消費が早くなります。

グローバルIPアドレスを割り当てたスマホの場合、日陰でスリープ状態で置いておいたとしても、バッテリーが高温となり熱くなります。

スマホを使っていないのに熱くなる原因はインターネット上の誰かから、不特定多数を相手とする通信、あるいは直接アドレスを指定した通信が発生した場合に、その通信に応答してしまいスリープが解除されるからです。

バッテリー劣化問題

グローバルIPアドレスを割り当てたスマホの場合、慢性的にスマホが熱を持つことで、本体の故障やバッテリーが劣化するリスクが高くなります。

スマホは、熱をもつ部品と熱に弱い部品が隣同士に配置されているため、熱をもつことで故障する可能性が高いです。

スマホのバッテリーであるリチウムイオン電池も熱に弱く、スマホが熱くなると、バッテリーの劣化が進み、バッテリーのもちが悪くなったりする可能性があります。

つまり、スマホをそんなに使っていないのに「バッテリー持ちが悪い」「すぐ熱くなる」「初期化しても治らない」といった状態に陥ります。

そうすると、端末を買い替えせざるを得なくなり、ユーザーとしても余計な出費をすることになります。