ahamoパケ詰まりひどい?
ahamoは最近パケ詰まりがひどくなっています。
パケ詰まりとは、携帯電話のアンテナの本数が十分に立っているのに、以下のような現象が起こることです。
- 動画再生が始まらない
- ウェブページの読み込みが終わらない
など、圏外ではないのに通信速度が極端に遅くなる現象のことです。通信速度が遅いため、データの転送処理が追いついていないことで起こります。
ドコモの通信品質低下が原因?
ahamoはドコモと同一のネットワークで通信しています。
そのドコモでは繁華街を中心に通信品質が低下する事象、いわゆる「パケ詰まり」が起きており、2023年初頭から「つながりにくい」という声が目立つようになっています。
5Gのエリア拡大が追い付かず、4Gのトラフィックが増大したことが主な要因です。
パケ詰まりは改善されている?
株式会社NTTドコモでは、パケ詰まり対策として、基地局ごとのカバーエリアの調整、周波数間の偏りをなくす分散制御、基地局の増設といった対策を進めています。
都内では、渋谷、新宿、池袋、新橋の4エリアでの通信品質改善を重点的に進めています。
渋谷では、渋谷駅ホームの屋内アンテナ再設置工事や、基地局への5G/4G設備の増設
新宿、池袋、新橋では、新たな5G基地局の設置や駅周辺基地局への5G設備増設
対策が必要になるエリアを予測し、全国2000箇所以上のエリアを「点」で対策することに加え、人の移動が多い全国の鉄道動線でも快適に通信できるよう「線」での対策も強化しています。
鉄道は50路線ほどを対象としており、東名阪がメインだが、他の地域も含まれています。
ahamoパケ詰まりでLINEMO移行が急増?
ahamoのパケ詰まりがひどいことを受けて、同じ20GBで似たような料金で使えるLINEMOを代替えプランとして乗り換える方が出始めています。
プラン | ahamo | LINEMO スマホプラン |
---|---|---|
データ量 | 20GB | 20GB |
月額基本料 | 税抜 2,700円 税込 2,970円 | 税抜 2,480円 税込 2,728円 |
LINEギガフリー | 不可 | 対応 |
データ量超過後の通信速度 | 1Mbps | 1Mbps |
eSIM | 対応 | 対応 |
5分かけ放題オプション | 料金に含まれる | 税込550円/月 |
24時間かけ放題オプション | 税込1,100円/月 | 税込1,650円/月 |
ネットワーク | ドコモの4G/5Gネットワーク | ソフトバンクの4G/5Gネットワーク |
利用可能データ容量の追加 | 1GBあたり550円 | 1GBあたり550円 |
【ユーザーの声】
実際にLINEMOの通信に不満を抱えてahamoへ乗り換えするユーザーは少なく、ahamoの通信に不満を抱えてLINEMOへ乗り換えざるを得ないユーザーが多数いました。
ahamoの料金やサービスに不満ではなく繋がらないことで不便を感じてやむを得ず、代替えとしてLINEMOへ移行している印象です。
- ahamoが4Gでもパケ詰まりするのでLINEMOに変えました。登りは遅くなったけど速度もなんだけどping 10ms早いのは体感レスポンス違うな
- ahamoからLINEMOに変えました!快適でストレスなくなりましたよ。ドコモのパケ詰まり直らないのにお金払ってるのバカらしくなり思い切ってLINEMOに変更して大正解
- docomo回線は21年半使ってたけどここ数年のパケ詰まりが酷くて流石に我慢できなくなってLINEMOに変えた。今のところ快適。あとはパケ詰まりの都市部でどれくらい使えるかだなー。
- 東京駅付近とか行くと途端にパケ詰まりするahamoがいい加減辛くなったのでLINEMOに回線変えてみた
- ahamoのパケ詰まりが酷くてlinemoに移転しましたが、正直ここまで通信環境が良くなるとは思ってもいなかったです。
技術的な問題なのか、与えられてる帯域幅にDoCoMo回線利用者数の多さが耐えられなくなっているのか。 - ahamo解約しました。新たにLINEMOになりました。やはり昨今のパケ詰まりの酷さではろくに通信出来ません。
- パケ詰まりが20Gのパケットから無駄に消費しているような気がして早半年。LINEMOの時は余っていた容量がahamoは毎月末に不足になっている体感です。
- docomo→電波立ってるのにパケ詰まり楽天→繋がれば速いけど地下とか圏外になる場所が多いでLINEMOにしてまあまあ満足してます、ただLINEMOでもahamoほどではないですけど特定の場所(電車とか駅のホームとか)でパケ詰まりはありますね
なぜahamoでパケ詰まりが起きて、ソフトバンク回線のLINEMOがパケ詰まりが起こらないかの理由は以下です。
5Gと4G LTEのベストミックス
ソフトバンクでは、5Gと4G LTEのベストミックスで品質の維持には5Gが大きく貢献しています。
ソフトバンクでは、5G基地局を全国に7万局以上整備しており、ユーザーが多いエリアでは既存の5G基地局エリアに重ねて設備を投入するなど、人口カバー率の増減にとらわれない基地局展開を進めています。
また、電波が飛びにくいエリアでも5G通信できるよう4G LTEの既存周波数を転用した周波数も積極的に利用することで、5Gと4G LTEトータルでの通信品質維持に努めています。
5Gエリアと「アンカーバンド」
ソフトバンクでは、基本的な5Gネットワークを4Gのコアネットワークを利用したノンスタンドアローン(NSA)で構成されており、LTEをベースにLTEのアンカーバンド(5G接続時に同時に使われる4Gの通信バンド、無線制御などユーザーのデータ通信と分けて通信されるバンド)、5G周波数を利用して通信品質を向上させています。
ユーザー体験を重視
アンテナが十分に立っているのにインターネットにつながらない「パケ詰まり」を起こさないためには、スマホからインターネットへ向かう通信(アップリンク)と、インターネットからスマホへ向けた通信(ダウンリンク)のバランスを取る必要があります。
そのバランスが損なわれているポイントをいかに特定するか。ソフトバンクでは分析を重視しています。
ユーザーの端末から送られるデータ。端末の位置情報と一緒に通信の状況に関する情報が得られ、100m~1kmの細かいメッシュ単位で把握できるようになります。
これらの2種類のデータを掛け合わせることで、不安定になっているポイントと、その要因をパターン化することができ、迅速な対策を実現しています。
さらに、これらの分析にはAIや機械学習も活用しており、年々その対象を増やしながら対策サイクルを早める努力をしています。
現在は1週間単位での問題検知や要因パターンの分類を行い、1~6カ月のスパンで対策内容を判定し実行(工事を伴うケースでは~1年の場合あり)。なお、自動チューニングができる箇所はすぐに対応を行っています。
基地局が多い
ソフトバンクは携帯4社の中で最も早く5Gの人口カバー率90%を達成するなど、5Gのエリア拡大に重点を置いて整備してきました。
それゆえ離散的な5Gの基地局をいち早く減らし、品質改善が進められたと言えます。
ソフトバンクがなぜ5G基地局をいち早く整備できたのかと言えば、1つに4Gから転用した周波数帯を積極的に用いたことが挙げられます。
4Gから転用した周波数帯は帯域幅が狭いので、5Gならではの高速通信を実現できず「なんちゃって5G」などと言われてきたが、それが通信品質の面では有益に働いています。
そしてもう1つは、5Gの基地局を設置する場所です。
現在のソフトバンクはボーダフォンの日本法人とイー・アクセス、ウィルコムという3つの事業者を吸収して1つになっている歴史があり、それら3社の基地局の設置場所を継承しています。
とりわけ電波の出力が弱いPHSの事業を展開していたウィルコムは、通信品質を高めるため携帯電話会社より多くの場所に基地局を設置する必要があり、設置場所も多く保有しています。
ソフトバンクが経営破綻したウィルコムを支援したのは、現在ソフトバンク傘下のWireless City Planningが保有する2.5GHz帯に加え、多数の基地局設置場所を獲得するのが目的だったと言われていますが、それが5G時代の強みになったと言えます。
Massive MIMO
Massive MIMOは、5Gにおいて重要視される技術です。
高い周波数であるがゆえに、飛びにくい5Gでは、ビームフォーミングも合わせて快適な通信を利用するために注目は大きいです。
ソフトバンクは4Gですでにこれを導入しており、これはソフトバンクだけの独自の取り組みです。
電波が届きやすいところにいる人、届きにくいところにいる人に効率的に電波を発射し、無線のリソース効率を向上、キャパシティアップにつなげられます。
最大のメリットは、通信速度の向上よりもすべてのユーザーに均一な品質の通信を届けられるところです。
電波が届きづらいところでも、十分な速度で通信できたり、人が多く混雑しているエリアでも通信速度が落ちづらくなります。
ビッグデータの活用
ソフトバンク子会社のAgoopはソフトバンクの通信品質の改善をしています。
品質の悪い場所を特定するために日本中からデータを集めてきて、地図上で見られるようにすることをやっています。
社名の「Agoop」は、「Any GIS of Object – Oriented Planner」の略で、「いつでも、どこでも、誰でも、地理情報を扱える」ことを意味しています。
一番の特長は、人がいつ・どこに・どれくらいの規模でいるかという流動人口データを非常に細かく地図上に表記することができるという点で、道単位の流動人口データが、分刻みでわかるほどの細かさです。
Agoopが提供するアプリでユーザーの通信状況をリアルタイムに把握し、品質が落ちているエリアに対して即座に対処しています。
ahamoパケ詰まりの対策
パケ詰まりの抜本的な解決には「5G基地局の増設(≒5G端末のオフロード先の確保)」と「LTEの特定バンドへの接続集中の緩和」が求められます。
これについては、ドコモが基地局側の制御を順次変更していくそうです。そのため、ドコモの対策を待って今は我慢するという考えもあります。
電波の良い場所に移動する
スマホの電波を確認してアンテナの本数が少ない場合は、その場所自体電波が悪く接続が安定していない場所です。
屋外や開けた場所に移動してみましょう。
今いる場所で通信が混雑している可能性がありますので、その場から移動してみて通信が復旧するか試すことで対処できる場合があります。
アプリ利用中に止まったら再起動する
不具合が発生しているアプリや他のアプリ含め起動しているアプリをすべて停止させ、再起動します。
一時的な不具合の場合は、アプリを再起動することで改善ができることが多いです。
機内モードの「オン」⇒「オフ」にする
長時間に渡りスマホを使っていると、パフォーマンスが低下することがあります。
定期的に再起動することで、通信環境を安定させることができます。
またスマホの機内モードを一時的にオンにして、すぐにオフにすることで、モバイルデータ通信の接続をリセットすることができます。
いったん電波をオフにして接続し直すこと自体は、通信状況の改善につながり得ます。というのも、接続し直すと、接続が集中して“いない”バンドへとつなぎ直してくれる可能性があるからです。
これにより、一時的な通信トラブルを解消することができることがあります。
通信のリセットが必ずしも有効なわけではないですが、復旧する場合も多いので試す価値はあります。
ネットワーク接続設定のリセット
何らかの一時的なトラブルが発生している場合、ネットワーク設定をリセットすることで問題が解消することがあります。
スマホのネットワーク設定をリセットするとどうなるか。それは本体と接続の設定を行ったWi-FiやBluetoothデバイスとの設定が全て初期化されます。
ネットワークの設定を一度削除して、再設定は面倒ですが、こちらも効果的な方法です。