なかなか情報収集が甘く、運用が好調とはいいがたい状況です。できれば何もしなくても生活が維持できる運用状態を作り上げたいと考えていますが、まだまだそれには程遠いです。財務諸表を読み込めるスキルを身につけたいです。(40歳男性)

執筆者・監修者「髙山 大地」からの回答

財務諸表を正しく読み進めるための知識・ノウハウは、すでに多くの書籍やサイトに掲載されているため、ここでは「財務諸表を投資に活かすためのポイント」について、触れていきたいと思います。

投資に活かす上で重要なのは「定量×定性」の両面で財務諸表を捉えることです。
財務諸表は会社の決算をまとめた、いわば「企業の通知表(定量)」です。

例えば毎回国語で100点を取るA君が、今回のテストは50点しか取れなかった場合。
これだけではA君が次のテストでどれくらいの点数を取るかは予測ができません。

しかし次のような定性データが加わったらいかがでしょうか。
・A君は国語の中でも「現代文」が得意である
・今回のテストは苦手な「漢文」の出題率が100%だった
・次回のテストは現代文:漢文=50:50で出題される

おそらく今回のテストで点数が下がった要因も理解でき、次回のテストの点数の予測もしやすくなったはずです。

財務諸表も同様に、比較しやすい数字だけにとらわれず、その結果がどのような要因によって生まれたのか?
来期は今期と定性的な変化があるのか?を見ることで、初めて投資に生きる財務諸表の分析に繋がります。

執筆者・監修者

著者名

髙山 大地

20歳の時にFP2級/AFPを取得し、株式投資をスタート。
前職のプルデンシャル生命保険ではライフプランナー(営業担当)として、主に個人向けの生命保険の営業を担当。人生における様々なリスクへの対策や資産形成・税金対策のニーズを顕在化させ、オーダーメイドのプランによるソリューション提案を実施。

中京大学経済学部 卒業

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